HOME >> 医療最前線ニュース >> グラクソ・スミスクライン、酸による歯のエナメル質の侵蝕が原因で起きる"酸蝕歯"予防の重要性を説く、美容のためにと思っていたことが歯には大敵になることも
2012年01月27日
グラクソ・スミスクライン(以下、GSK)は1月24日、飲食物に含まれる"酸"による歯のエナメル質の侵蝕が原因で起こる"酸蝕歯(さんしょくし)"と歯のエイジングの関連性について理解を深めてもらうことを目的に、セミナーを開催した。講師は、青山ホワイテリア 歯科医師の大谷珠美先生と、鶴見大学歯学部 教授の桃井保子先生が務め、健康で美しい"体"と"歯"を保つための、正しい生活習慣とオーラルケアの方法をレクチャーした。
「他人の顔を見るとき、どの部分に目がいくかとのアンケートでは、目元に次いで口元が高い比率を示した。欧米では、歯並びが悪く歯が汚いのは日本人であるという調査も発表された」と、青山ホワイテリア 歯科医師の大谷珠美先生。「こうした状況に女性たちも危機感を示しているが、重い腰を上げるまでに至らない背景には、物欲や旅行欲、ヘアサロンやネイルなどに投資していることが挙げられる。さらに、歯が汚いということを周りが指摘しないことも影響している」と、誰も指摘しないがために、そんなに汚くないのではないかという心理が働くのだと大谷先生は話していた。
炭酸飲料は虫歯を引き起こす
「歯は女性のライフステージと密接な関係をもっている。女性ホルモンの増減は口腔内に負担がかかる。月経による血液増は歯肉炎を誘発する。妊娠の時は、妊娠性歯肉炎、つわりによる酸蝕がある。更年期には、ドライマウスや口臭といった具合だ」と、ライフステージを見越してオーラルケアを行っていくことが必要になると説明していた。「例えば、結婚前に歯の矯正や虫歯の治療、ホワイトニングを行うなど、計画的な美容オーラルケアが重要となってくる」と、歯の棚卸しがポイントになると語っていた。
「一方で、オーラルケアと同時にライフステージを見越して、美容・健康に向けた取り組みを行っているのも事実。健康や美容に良いとされるお酢飲料やワイン、果物など"酸"が強い飲食物は、歯を溶かしてしまうというリスクがあることはあまり知られていない」と、美容・健康のために良かれと思ってやっていたことが、歯には非常に悪影響を及ぼすことになると大谷先生は警告する。「極度のダイエットによる摂食障害、過食症の反復嘔吐は酸蝕を招く恐れがある」と、食事の摂取不足および過剰摂取も、歯に良くないことであると説明していた。
では、どうすれば美と健康ともに、歯の健康も得ることができるのだろうか。「日々の正しいブラッシングでよい状態をキープすること」と、やはり日々のケアが大切であると説く。「歯の健康は全身の健康にも直結する」と、歯が健やかであれば、病気にもかかりにくくなると紹介してくれた。「また、歯も老化する。オーラルケアに力を入れることは、心身ともに健康になるだけに、若い時から考え置く必要がある」と、若いから大丈夫と思わずに、早めの対応が歯の老化を予防してくれるとも忠告していた。
灰色のうつ病
最後に大谷先生は、「女性が美容としてオーラルケアに力を入れるということは、外見を磨くことにつながる。これによって社会生活が円満で充実するとともに、変化に富んだ女性のライフステージを心身ともに健康に過ごすことができる。美と健康は表裏一体。女磨きは、歯みがきから始めて欲しい。そして、自信をもった笑顔で、幸せな人生を勝ち取って欲しい」と、オーラルケアこそが女性らしく生きるために必要であると力説していた。
続いて、鶴見大学歯学部 教授の桃井保子先生が、"酸蝕歯"という今注目されている歯の病気について解説してくれた。「古い文献にもあるように、目元や口元の美しい人が美人といわれてきた。歯と口腔の健康は、人々の生活の質(QOL)に直結する」と、歯の健康を保つことの重要性をまず紹介。「私たち人間は長生きするようになった。つまり歯も80年、90年と使い続けなければならなくなった。しかし、歯は長く使用すると劣化し、疾病がなくても黄ばんできたりする」と、虫歯がない歯であることはもちろんのこと、歯を長く使うための対応も重要になってくると桃井先生は説いていた。
「そして現在注目されているのが"酸蝕歯"という、酸の作用によって歯の表面が溶けてしまう歯の病気。根本には、欧米型の生活スタイルや健康で清潔志向になったことが原因とされている。医学的には、酸性の食品の多量摂取、嘔吐の繰り返し、塩酸・硝酸など強い無機酸を扱う職場に従事していることが原因といわれている」とのこと。
不安のための科学explanantion
「歯が脱灰を開始するのは、エナメル質でpH5.5、象牙質で約pH6.7とされている。レモンはpH2.1、グレープフルーツはpH3.2だ。飲み物ではコーラがpH2.2、黒酢がpH3.1となっている。pH5.5以下は歯の表面を覆うエナメル質を溶かすので、ダラダラ飲みに注意する必要がある」と、私たちが普段摂取している飲食物の多くがpH5.5以下であると紹介。「もちろん、酸性のものを食べてもしっかり唾液が出ていれば中和してくれるので、心配する必要はない。といっても、大量に摂取するのは好ましくない」と、酸蝕歯のリスクファクターを説明してくれた。
とはいえ、私たちの食生活には酸が欠かせないのも事実。「酸っぱいものを食べたら水やお茶を飲むように心がけたり、食べた直後の歯ブラシは控えるようにする。また、柔らかい歯ブラシを使い、歯みがき剤を有効に使うようにして欲しい。そして、歯の定期検診を受けることをぜひおすすめする」と、酸と上手に付き合うための方法も教えてくれた。
桃井先生の話の中に、歯みがき剤を有効に使うことで酸蝕歯を予防できるとあったが、どのような歯みがき剤を使えば良いのだろうか。GSKでは、日本で初めて酸蝕歯に注目した歯みがき剤「シュミテクトPROエナメル」(以下、PROエナメル)を発売した。この製品特長について、GSKの平野真太郎氏が紹介してくれた。
「健康のために、美容のために頑張っている女性は、歯がエイジングしてしまう。こうした女性をサポートするために生まれたのが『PROエナメル』だ」と製品コンセプトを説明。「酸蝕歯は、虫歯、歯周病と並ぶ歯科疾患として注目されている。そのため、『PROエナメル』を推奨する歯科医も増えている」と、酸蝕歯は歯にとって厄介な病気であると歯科医も認めているようだ。
「『PROエナメル』は、"酸"による侵蝕からエナメル質を守る。酸で軟化したエナメル質をフッ素で強化し、再石灰化を促進する。エナメル質にやさしい低研磨で、pH6.5~7.5の中性ハミガキとなっている」と製品特長を解説。「フッ素入り歯みがき剤はすべて一緒ではない。口の中で、いかにフッ素が良い状態でいられるかにこだわったのが『PROエナメル』だ」と、これまでにない再石灰化を促進してくれるという。
「エナメル質ケアのスペシャリストを目指し、健康で美しい歯に導くサポートを行っていきたい」と、酸蝕歯という歯の病気から人々を守っていきたいと語っていた。
グラクソ・スミスクライン=
「シュミテクト」ホームページ=
⇒最新ランキングはトップページをチェック!
【医療最前線ニュースの最新記事】
・グラクソ・スミスクライン、酸による歯のエナメル質の侵蝕が原因で起きる"酸蝕歯"予防の重要性を説く、美容のためにと思っていたことが歯には大敵になることも・エデルマン・ジャパン、花粉症患者治療満足度調査から患者と医師とのコミュニケーションの重要性を説く
・子宮頸がん予防啓発プロジェクト「Hellosmile」、ハローキティの横顔が描かれた特別塗装機「Hellosmile JET」を就航
・アストラゼネカ、乳がん治療薬「フェソロデックス筋注250mg」を発売、閉経後進行・再発乳がん患者に期待される治療薬へ
・MSD、花粉症による"鼻づまり"症状の実態とその対処法を解説、元プロ野球監督の古田敦也氏も正しく理解
|食事・食材関連ニュース |菓子・飲料関連ニュース |健康食品・医薬品関連ニュース |睡眠関連ニュース |美容・化粧品関連ニュース |余暇・サービス関連ニュース |運動関連ニュース |データリポート |ライフ関連ニュース |生活・健康グッズ関連ニュース |医療最前線ニュース |その他ニュース |東北地方太平洋沖地震関連ニュース
0 件のコメント:
コメントを投稿